「歯が痛くなったら歯医者へ行く」

そんな考え方が、いまも多くの方の中に根づいているように感じます。

一度むし歯になってしまうと、どんなに精密で美しい治療を行ったとしても、天然の歯(エナメル質)を完全に再現することはできません。

たとえセラミックやインプラントといった高品質な治療でも、それは「人工物」であり、天然の歯に勝るものではないのです。

治療を重ねることで、歯は少しずつ削られ、弱くなり、最終的には抜歯に至ることも少なくありません。

治療が必要になる前に、日々のケアと定期的なメインテナンスで歯を守ること、それこそが「最良の治療」なのです。

実際、歯科先進国と呼ばれるスウェーデンやアメリカでは、「予防のために歯科医院に通う」ことが常識となっています。

一方、日本では再治療を繰り返した末に歯を失う方が依然として多いのが現状です。

適切なセルフケアと歯科でのメインテナンスによって、歯を失わずに済むケースは非常に多いのです。

予防が大切なのは、大人だけではありません。

子どものむし歯予防は“生まれてから”ではなく、「生まれる前」から始まっています。

妊娠中から保護者の口腔内環境を整えることで、赤ちゃんへのむし歯菌の感染リスクを減らすことができるとされています。

つまり、子どもの予防は、親御さんの予防から始まっていると言えます。

乳歯が生える前から、予防歯科は始まっています。

将来、治療で苦しむことがないように、今のうちから予防を生活の一部に取り入れていきましょう。

当院では、患者さんお一人おひとりに担当の歯科衛生士がつき、長期的な視点で予防とケアを行っています。

治療が必要なときは精密に、必要ないときにはその状態を維持できるように。

その人の人生に寄り添った「かかりつけ歯科医」として、予防の面からもしっかりサポートさせていただきます。

ご家族みなさんで、予防をはじめてみませんか?